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ロベカルがFリーグに降臨!悪魔の左足で4ゴールを奪取し、公式戦フル出場を宣言!?

[2018/09/12 Wed]

 サッカー史に名を残す左サイドバック、元ブラジル代表DFロベルト・カルロス氏が、Fリーグの舞台にやってきた。9月8日、丸善インテックアリーナ大阪で開催されている大阪セントラルの2日目に行われたエキシビションマッチに出場したロベルト・カルロス氏は、4ゴールをたたき出し、集まった1,500人の観衆を喜ばせた。

 Fリーグが、その未来をかけて行ったエキシビションマッチは、「Abema TV DREAMS」と「F.LEAGUE DREAMS」による対戦だった。「AbemaTV DREAMS」には、FC東京やG大阪などで活躍した元サッカー日本代表の右サイドバックである加地亮氏、ヴィッセル神戸などで活躍したDF近藤岳登氏の元Jリーガーコンビに加え、Fリーグで活躍する現役ブラジル人選手が多数、名を連ねた。また、「F.LEAGUE DREAMS」には、元フットサル日本代表監督のアデマール・マリーニョ氏、サッカーとフットサルの日本代表歴を持つ北澤豪氏をはじめ、元フットサル日本代表の相根澄氏、藤井健太氏、鈴村拓也氏、村上哲哉氏、佐藤亮氏が参戦。また、アグレミーナ浜松のGK石黒紘久とエスポラーダ北海道のFP宮原勇哉の現役2選手も、メンバー入りを果たした。

 12分ランニングタイムで行われた試合は、開始1分も経たないうちに動く。昨季まで現役Fリーガーだった「F.LEAGUE DREAMS」の佐藤氏が先制点を挙げると、ロベルト・カルロス氏に花を持たせたいブラジル人Fリーガーたちが激怒。試合はいきなりヒートアップする。2002年の日韓W杯優勝など、数々のタイトルを獲得してきたロベルト・カルロス氏も闘志に火が付いたようで、先制点から1分後には、最前線まで走り込み、ルイジーニョ(名古屋)からのパスを受け、1タッチシュートを決めて1-1の同点に追いついた。

 さらに6分には、「AbemaTV DREAMS」のボラ(すみだ)が、現役時代さながらのハードディフェンスを見せる「F.LEAGUE DREAMS」の鈴村拓也氏に倒されて、FKを獲得する。壁には左からマリーニョ氏、北澤氏、鈴村氏、相根氏が入ったが、ロベルト・カルロス氏が助走をとると、北澤氏と鈴村氏の間がぱっかりと開き、シュートはゴールを守る石黒へ。それでも石黒はこのシュートを止めてピンチを凌いだ。

 ところがその1分後、今度は流れの中からロベルト・カルロス氏にシュートチャンスが訪れる。ボラとのワンツーでリターンパスを受けると、マークが一瞬寄せきれなかった。そこを逃さずに左足のトゥーで蹴られたボールには、石黒も反応できず。「AbemaTV DREAMS」がロベルト・カルロス氏の2ゴールで逆転した。

 ハーフタイム、日本フットサル委員会の委員長でもある北澤氏が、外交手腕を発揮。ボラの引き抜きに成功すると、さらにエキシビションの主役でもあるロベルト・カルロス氏も「F.LEAGUE DREAMS」の一員に取り込んでしまった。

 次に試合が動いたのは、後半8分だった。ゴール前、やや左の位置でFKを得た「F.LEAGUE DREAMS」は、ロベルト・カルロス氏とマリーニョ氏がFKをける体制をとる。ゴールマウスのGKフィウーザ(湘南)が、悪魔の左足を警戒する中、マリーシアの塊のような64歳が右足のアウトサイドで壁の外側を通すFKをゴールに蹴りこんだ。あまりにも見事だったFKについて、試合中にも関わらず問われると、「試合前にロベカルに『こうやって蹴るんだ』って教わった」と満面の笑みで答え、いくつになってもフットボールの技術は高められることを証明した。

 同点に追いついた「F.LEAGUE DREAMS」は、その1分後にも、急遽、助っ人として出場することになった宇田川雄翔(大阪)のパスを受けたロベルト・カルロス氏が、逆転ゴールを決めて3-2とリードした。

 ロベルト・カルロス氏がハットトリックを達成し、このままきれいに試合が終わるかと思われたが、「Abema DREAMS」は、点を取る気満々のロドリゴ(湘南)を投入。ファーストプレーからエンジン全開でゴールを狙いに行った湘南の10番は、残り21秒でオーバーヘッドシュートを決めて、試合を振り出しに戻した。

 「F.LEAGUE DREAMS」のキックオフで試合が再開されるた直後、軽い接触を見逃さなかった小崎知広国際審判員はファウルをとり、「F.LEAGUE DREAMS」に第2PKが与えられた。キッカーを務めるのは、ロベルト・カルロス氏。長い助走から強烈なシュートを蹴ることが予想されたが、意外にも助走は短かった。それでも正確にシュートを突き刺し、「F.LEAGUE DREAMS」が4-3で勝利している。

 試合を終えたロベルト・カルロス氏は、「今日はありがとうございました。素敵な大会に呼んでもらい、プレーさせてもらい、非常に楽しかったです。ありがとうございます。今日の試合は楽しませてもらいましたし、ずっと思い出に残る試合です」と、感謝のコメントを述べた。

 この試合でプレーしたことで、翌日(9日)に控えたFリーグの公式戦出場に向けても、手ごたえを得られたようだ。「明日ももう一試合あります。今日は楽しむ試合でしたが、明日は勝ち点が懸かっているので、チームが勝つように、そして明日は会場が満員になるように、みなさん、ご協力よろしくお願いいたします。明日は真剣勝負になります。チームメイトになる若い選手たちには、まず楽しむことが大事だと伝えたいです。そして、彼らの若さ、運動量、スピードを生かして、一緒にプレーしたいなと思います」と、話した。

 さらに、明日はどれくらい出場できそうですか? と問われると「全部(40分間)出られますよ」と笑顔。そして「監督がいますから、監督次第です」と、付け加えている。

 ロベルト・カルロス氏が参戦するFリーグ第13節、Fリーグ選抜vsヴォスクオーレ仙台の試合は、9日14時半に丸善インテックアリーナ大阪でキックオフを迎える。悪魔の左足は、公式戦の舞台でも健在なのか。大きな注目が集まる。

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