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前回王者の開催国カタールがイランに競り勝ち、2大会連続のファイナルへ / AFCアジア杯

[2024/02/08 Thu]

 7日(水)、AFCアジアカップ カタール 2023 準決勝が行われ、イラン代表とカタール代表が対戦した。

 イランは、準々決勝で日本代表(SAMURAI BLUE)を2-1で下して2大会連続の準決勝進出を果たした。一方、カタールは、前回大会王者で今大会の開催国の誇りを魅せつけ、グループステージ(GS)を3戦全勝かつ失点"0"の首位で通過すると、ラウンド16(対パレスチナ代表)、準々決勝(対ウズベキスタン代表)と苦しみながらも競り勝ってきた。

 キックオフ早々の4分、イランが得意のロングスローからチャンスを創り出す。右サイド深くでのスローインをペナルティーエリア(PA)内まで投げ込むと、ニアサイドでMFサイード・エザトラヒがすらした。これはDFがクリアするも中途半端な形になると、真上に上がったボールに反応したFWサルダル・アズムンがすかさずダイレクトのバイシクルシュートというアクロバティックな一撃でゴールに突き刺し、イランが幸先良いスタートを切った。これで勢い付いたイランにカタールは押し込まれる苦しい時間が続く。それでも、17分、ロングボールをPA内右で収めたFWアクラム・アフィフがタイミングを見計らってマイナスに落とすと、PA外やや右からDFジャッセム・ガベル・アブドゥルサラームが迷いなく右足を振り抜いた。DFにヒットして高く浮き上がったボールはGKの頭上を越えてゴールに収まり、カタールがワンチャンスをものにしてスコアをタイに戻した。その後、イランの両サイドを広く使った攻撃にもしっかりと対応して決定的な場面を創らせないカタールが徐々に流れを引き寄せると、43分、一度失ったボールを鋭い出足で再び回収したMFアフマド・ファトヒーがすかさず左前にいた“エース”のアフィフにボールを託す。アフィフがカットインから右足コントロールショットでゴール右サイドネットを揺らし、カタールが前半で逆転してハーフタイムを迎えた。

 追いかける展開となったイランは、ハーフタイム(HT)に選手交代を試み、後半開始直後から攻勢を仕掛ける。すると、51分、右CKの流れからMFサイード・エザトラヒの放ったシュートがDFの手にヒットする。VARの介入によりOFR(オン・フィールド・レビュー)が行われると、最終的にハンドの反則と判定され、イランにPKが与えられた。これをキャプテンMFアリレザ・ジャハンバフシュがきっちりと決めて同点に追い付いた。ややオープンな展開となるも一進一退の攻防で膠着状態が続く中、終盤に差し掛かった82分、左サイドからのクロスボールをDFがPA外にクリアするも、ボールはフリーのMFアブドルアズィーズ・ハーティムの下へ。胸トラップからDFに寄せられる前に左足を振り抜くと、シュート性のボールがゴール正面にいたFWアルモエズ・アリの足元に入った。エアポケットのようにどフリーになっていたアルモエズ・アリは正面を向きなおすとすぐ右足を一閃。ゴール左下に決めてカタールが再びリードを手にした。そして、なんと後半アディショナルタイムは13分の表示があり、イランは同点を目指して猛攻を仕掛ける。しかしながら、DFショジャー・ハリルザデーが右サイドを抜け出されたアフィフを倒してしまい、OFRの結果、決定的な得点の機会を阻止したとして退場となる。1点を追う場面で10人での戦いを強いられたイランは最後まで攻め続けるもあと一歩届かず、2-3で試合終了。

 2000年、2004年大会と日本代表(SAMURAI BLUE)が成し遂げて以来となる大会連覇を狙うカタール代表が、2大会連続でのファイナリストとなった。初の決勝進出を果たしたヨルダン代表との戦いは、10日(土)20時よりルサイル・スタジアムで行われる予定となっている。

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【スコア】イラン代表 2-3 カタール代表
【得点者】
 1-0 4分 サルダル・アズムン(イラン)
 1-1 17分 ジャッセム・ガベル・アブドゥルサラーム(カタール)
 1-2 43分 アクラム・アフィフ(カタール)
 2-2 51分 アリレザ・ジャハンバフシュ(イラン/PK)
 2-3 82分 アルモエズ・アリ(カタール)

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