川崎Fは延長戦の末にアル・サッド撃破、横浜FMはアル・ナスルに完敗 / ACLE
[2025/04/28 Mon]
25日(金)から27日(日)、AFCチャンピオンズリーグ エリート(ACLE) 準々決勝が行われた。
日本からは、Jリーグの準備したチャーター便で横浜F・マリノスと川崎フロンターレが決戦の地であるサウジアラビアへともに乗り込んだ。
まず、先に試合を行ったのは横浜FM。サウジアラビアを拠点とし、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドやセネガル代表FWサディオ・マネ、コロンビア代表FWジョン・デュラン、ポルトガル代表MFオタヴィオ、元クロアチア代表MFマルセロ・ブロゾヴィッチといった錚々たるメンバーを擁するアル・ナスルと対戦した。立ち上がりからペースを掴んだアル・ナスルは、27分、左サイドからのクロスボールをクリアしたものの左ポストにヒットしてゴール前へこぼれると、これをデュランが押し込み、アル・ナスルが先手を取った。さらに、続く31分、PA左でパスを受けたサディオ・マネが左足を思い切りよく振り抜くと、ニアを射抜いてリードを広げた。攻撃の手を緩めないアル・ナスルは、38分にもC・ロナウドがゴールネットを揺らして突き放し、3点のリードを手にしてハーフタイムを迎えた。
追い込まれた横浜FMは、選手を入れ替えて流れを引き寄せようとするも、アル・ナスルの勢いを止められない。後半開始早々の49分、シュートのこぼれ球をデュランが押し込んで4点目を奪った。それでも、53分、MF渡辺皓太のゴールで横浜FMが反撃の狼煙を上げる。ここから反撃に出たい横浜FMだったが、73分、その渡辺がこの試合2度目の警告を受けて退場処分となり、数的不利となり万事休す。1-4のまま試合終了を迎え、アル・ナスルがベスト4へコマを進めた。
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【スコア】横浜F・マリノス(日本) 1-4 アル・ナスル(サウジアラビア)
【得点者】
0-1 27分 ジョン・デュラン(アル・ナスル)
0-2 31分 サディオ・マネ(アル・ナスル)
0-3 38分 クリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)
0-4 49分 ジョン・デュラン(アル・ナスル)
1-4 53分 渡辺皓太(横浜FM)
続いて、川崎Fは準々決勝ラストゲームに登場してカタールの雄アル・サッドと対戦した。ここまでの3試合ですべて西地区のチームが勝利しており、東地区の意地を魅せて、クラブ初となる準決勝進出を狙う。すると、開始早々の5分、右サイドからの折り返しをFWエリソンが右足で合わせて幸先よく川崎Fが先手を奪った。ところが、直後の9分、DFパウロ・オタヴィオが左サイドを崩してPA左奥へ持ち込むと、角度のないところから左足を振り抜いた。強烈なシュートはGK山口瑠伊の手を弾き飛ばしてゴールに収まり、アル・サッドがスコアをタイに戻した。その後、一進一退の攻防で拮抗した展開が続く中、21分、FWマルシーニョがDFの背後に飛び出すと、GKのポジションをしっかりと見極めてループシュートを選択。これがゴールネットを揺らして川崎Fが突き放して前半を終えた。
後半に入って、追いかけるアル・サッドが攻勢を強めていくも、川崎Fは集中したDFで粘り強く対応してリードを守る。しかしながら、時間が経過するにつれてアル・サッドがリズムを掴むと、71分、右サイド深くからのマイナスの折り返しをPA左でフリーになっていたMFクラウジーニョが豪快にゴールへ蹴り込み、再び同点となった。シーソーゲームは90分間で勝負がつかず、今大会初の延長戦へと突入した。
延長前半の立ち上がり、先にリズムを掴んだ川崎Fは、98分、右サイドでボールを奪うと中へつないで最後はFW脇坂泰斗がゴールネットを揺らし、三度川崎Fがリードを手にした。その後も、川崎Fは守りに入ることなく、アル・サッドを上回る運動量を魅せて3-2で試合終了。前身大会では3度もベスト8で苦杯をなめてきた川崎Fが、クラブ史上初となるACLE準決勝進出を手にし、横浜FMが敗れたアル・ナスルに挑む。なお、プレイヤー・オブ・ザ・マッチ(POTM)には、川崎フロンターレMF山本悠樹が選出されている。
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【スコア】川崎フロンターレ(日本) 3-2 アル・サッド(カタール)
【得点者】
1-0 5分 エリソン(川崎F)
1-1 9分 パウロ・オタヴィオ(アル・サッド)
2-1 21分 マルシーニョ(川崎F)
2-2 71分 クラウジーニョ(アル・サッド)
3-2 98分 脇坂泰斗(川崎F)