川崎Fがアル・ナスルに競り勝ち、悲願のアジア制覇へ王手 / ACLE
[2025/05/01 Thu]
4月29日(火・祝)と30日(水)、AFCチャンピオンズリーグ エリート(ACLE) 準決勝が行われた。
東地区唯一で、クラブ史上初のベスト4へ勝ち進んだ川崎フロンターレ(日本)は、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド擁するアル・ナスル(サウジアラビア)と対戦した。キックオフからわずか30秒、アル・ナスルがビッグチャンスを創り出すが、GK山口瑠伊が左手一本で防いで事なきを得る。すると、10分、クリアボールのこぼれ球をFW伊藤達哉が思い切りよく右足ダイレクトボレーシュートでゴールに突き刺し、川崎Fが先にスコアを動かした。ところが、28分、FWサディオ・マネがカットインから体を捻りながらの難しい体勢でも右足を振り切ると、シュートはブロックに入ったDF丸山祐市にヒットしたうえ、GK山口の手も弾いてゴールに収まり、アル・ナスルが追い付いた。それでも、前半終了間際の41分、GKと1対1になった伊藤のシュートはGKベントがセーブするもこぼれ球をMF大関友翔が押し込み、再び川崎Fがリードを手にしてハーフタイムとなった。
後半に入り、過密日程と気温を考慮してお互いフレッシュな選手を送り込んでいくと、一進一退の攻防で拮抗した展開となる。そんな中、76分、左コーナー付近でボールキープしたエリソンFWエリソンが一瞬のスキをついて中へ切れ込むと、ゴール前のFW家長昭博へ完璧なラストパスを送った。家長はワンタッチで合わせるだけで、川崎Fが貴重な追加点を手にした。必死に追いかけるアル・ナスルは、87分、MFアイマン・ヤヒヤが決めて追いすがるもあと一歩届かず、2-3で試合終了。川崎Fが激闘を制して、悲願のアジア制覇へ王手をかけた。なお、プレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POTM)には、先制点を決めた伊藤が選出されている。
----------
【スコア】アル・ナスル(サウジアラビア) 2-3 川崎フロンターレ(日本)
【得点者】
0-1 10分 伊藤達哉(川崎F)
1-1 28分 サディオ・マネ(アル・ナスル)
1-2 41分 大関友翔(川崎F)
1-3 76分 家長昭博(川崎F)
2-3 87分 アアイマン・ヤヒヤ(アル・ナスル)
もう一つの準決勝は、5度目のアジア王者を狙うアル・ヒラル(サウジアラビア)とアル・アハリ・サウジ(サウジアラビア)のサウジアラビア対決となった。立ち上がりからハイインテンシティな戦いとなると、9分、左サイドからのマイナスのクロスボールをFWロベルト・フィルミーノが右足で合わせてアル・アハリ・サウジが幸先よく先手を奪った。その後も主導権を握ったアル・アハリ・サウジは、27分、スルーパスに抜け出したFWイヴァン・トニーがGKもかわしてゴールネットを揺らし、リードを広げた。一方、思うような攻撃の形を作らせてもらえず、リズムを掴めないアル・ヒラルだったが、42分、PA左からMFサレム・アル・ダウサリのシュートがゴールに突き刺さり、ワンチャンスをモノにして1点差で後半を迎えた。
しかしながら、後半に入っても流れはアル・アハリ・サウジに傾くと、59分、DFカリドゥ・クリバリがこの試合2度目の警告を受けて退場処分となり、追いかけるアル・ヒラルは10人での戦いを強いられた。数的有利に立ったアル・アハリ・サウジが攻め立てるも追加点を奪えず、PKのチャンスもGKブヌにストップされて嫌な空気が流れた。しかしながら、後半アディショナルタイム7分、FWフィラース・アル=ブライカーンのゴールで突き放したアル・アハリ・サウジが、1-3で勝利を収めた。
----------
【スコア】アル・ヒラル(サウジアラビア) 1-3 アル・アハリ・サウジ(サウジアラビア)
【得点者】
0-1 9分 ロベルト・フィルミーノ(アル・アハリ・サウジ)
0-2 27分 イヴァン・トニー(アル・アハリ・サウジ)
1-2 42分 サレム・アル・ダウサリ(アル・ヒラル)
1-3 90+7分 フィラース・アル=ブライカーン(アル・アハリ・サウジ)
決勝戦は、5月3日(土)19時半(日本時間4日1時半)からアル・アハリ・サウジ対川崎フロンターレとなった。
----------
■AFCチャンピオンズリーグ エリート 決勝戦
日時:2025年5月3日(土)19:30キックオフ ※日本時間4日(日)1:30
会場:キング・アブドゥッラー・スポーツシティ・スタジアム(サウジアラビア)
対戦カード:アル・アハリ・サウジ(サウジアラビア) vs 川崎フロンターレ(日本)