石井正忠氏がBGパトゥム・ユナイテッドの新監督に就任
[2025/10/31 Fri]
30日(木)、BGパトゥム・ユナイテッド(タイ)は、石井正忠氏がトップチーム監督に就任することを発表した。
タイ代表監督を務めていた石井氏だが、21日(火)にタイサッカー協会(FAT)より解任されたことが発表された。その後、石井氏自身がInstagramの個人アカウントで、予期せぬタイミングでの電撃発表だったことを明かしており、FATの対応に苦言を呈していた。そして、そのわずか9日後、2020-21シーズンにタイ・リーグ1(タイ1部)を制したことがあり、タイFAカップやタイ・リーグカップでも優勝歴を誇り、今シーズンのAFCチャンピオンズリーグ 2(ACL2)に出場しているBGパトゥム・ユナイテッドの指揮官に就任した。
石井氏は、現在58歳で現役時代にはNTT関東サッカー部(現 RB大宮アルディージャの前身クラブ)や鹿島アントラーズでプレーした。現役引退後は指導者の道に進み、古巣の鹿島や大宮で指揮を執った。鹿島時代には2015シーズンにJリーグカップ(※当時はJリーグヤマザキナビスコカップ)、2016シーズンに明治安田生命J1リーグ、と天皇杯等数々のタイトルを獲得した。また、FIFAクラブワールドカップ 2016ではアジア勢初となる決勝戦進出も成し遂げた。そして、その後は現場から離れていたものの2019年12月にサムットプラーカーン・シティ(タイ・リーグ1)の監督に就くと、2021年12月からはタイの名門ブリーラム・ユナイテッドを率いた。就任1年目から国内3冠(タイ・リーグ1、タイFAカップ、タイリーグカップ)を達成して年間最優秀監督賞を受賞すると、翌シーズンも国内3冠に導き、タイ史上初の偉業を果たした。その手腕を評価されて、2023年11月に西野朗氏以来2人目となる日本人監督として、タイ代表の指揮官に就任した。FIFAワールドカップ(FWC) 2026 アジア2次予選 兼 AFCアジアカップ サウジアラビア 2027 予選では、グループC 3位となり、最終予選進出を手にできなかった。さらに、ASEAN 三菱電機カップ 2024でも、決勝戦でベトナム代表に敗れて準優勝となっていた。現在はAFCアジアカップ サウジアラビア 3次予選の真っ最中だったが、戦いきる前に突然の解任劇となっていた。
そして、BGパトゥム・ユナイテッドは、2025-26シーズンのタイ・リーグ1 第9節終了時点で、4勝2分3敗(勝点14)で5位。しかしながら、ACL2ではグループステージで開幕から連敗を喫し、その直後の3日(金)に昨シーズンから監督を務めていたスパチャイ・コムシルプ氏を解任した。その後はヴラディミール・ヴヨヴィッチ氏が暫定的に指揮を執っている。