Bケガについて考える 〜鼠径(そけい)部痛〜

フットサルを楽しむためには身体のケアをすることはすごく大切です。今回からはケガについて少しずつ考えていこうと思っています。

今回のテーマは「鼠径部痛について」です。

鼠径周辺部痛の病態が、何らかの原因で体幹・股関節周囲の筋力や筋緊張のバランスが崩れた結果、
効果的な動作ができなくなり鼠径部周辺に痛みを生じる症候群として考えられており、
鼠径部痛(groin pain syndrome)」と呼ばれています。
保存療法においては、体幹や股関節周囲の拘縮と筋力低下の改善を図り、全身を使ったダイナミックな動きのバランスを回復させる
リハビリテーションが必要であるとされています。

鼠径部周囲の原因として、内転筋損傷や外閉鎖筋損傷などの筋損傷や剥離骨折・疲労骨折の鑑別が必要なことから、
疼痛が出現した際は専門医に診察してもらうことが大切です。

リハビリテーションの観点から、

 @内転筋・腰部・ハムストリングスの拘縮除去
 A腹筋の強化
 B股関節外転・伸展筋力の強化
 C立位で全身を使うスイング
 D実際の動作チェック

などが必要なところです。
そして予防として、通常の練習前後や日常生活から股関節周辺を特にストレッチすることが大切です。

まず、@内転筋・腰部・ハムストリングスの拘縮除去は、ストレッチを日頃からおこない、お風呂に入ってからのマッサージや骨盤の動きから腰部の筋緊張が強くなるためにバランスボールを使っての骨盤の前後運動で予防を図ります。

A腹筋の強化は、痛みを伴う場合では膝・股関節を90度曲げた状態から腹筋強化を行えば可能かと思います。(ただし、疼痛がどうしても伴う場合は専門医に相談してください。)

B股関節外転・伸展筋力の強化は痛みが伴わない限り積極的に行うべき基本的な訓練です。まず立位でゴムチューブを使い、股関節を外や後に動かします。横向けになった状態で前腕と足外側部に加重して、全身の軸がぶれない様に保持したり足を上へ上げたりして訓練していきます。

C立位で全身を使うスイングは、不安定な状態(バランスディスク等)で体幹を安定させながら片足で立ちます。その状態から、上半身と下半身を捻ったり、片足スクワットをしたり、ボールの投げあいをしてみたりして訓練を行います。

D実際の動作チェックでは、色々な動きの中で鼠径部周辺に痛みが実際出ないかということと、関節や筋肉に負担無く動作できているかを再確認します。

このように、痛みが出現してからのリハビリテーションはとても大変でが、改めて自分の身体を再確認できるチャンスでもあります。
疼痛が出現した際は、無理にプレーを続けるのではなく先ずは専門医のいる整形外科か病院で診察してもらうことをお勧めします。

【参考文献】
「選手と指導者のためのサッカー医学」p.144-150

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