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Jリーグトップクラブの明暗

 ジュビロ磐田と名古屋グランパスエイトが、今シーズンの開幕を告げるゼロックススーパーサッカーで激突するのを見て、ほとんどの観客は、この日本の2大クラブが今年1年間しのぎを削ることになると考えただろう。
 しかし1stステージの第4節を終えた段階で、ディフェンディングチャンピオンのジュビロとグランパスの間に、J1の全チームがひしめく状況である。グランパスは危機的状況にあるといっても言い過ぎではない。16チーム中の16位 で、最高12ポイント獲得できるところがまだ0ポイントなのだ。
 土曜日の彼らの4つ目の敗戦は、1-2でホームでのアビスパ福岡戦。ホームに足を運んだのはわずか8,997人で、2戦目にしてグランパスのファンは既に1stステージの優勝をあきらめたようだ。
 ワールドカップにも出場した呂比須ワグナーの26分のゴールで、忠誠なサポーターたちに報いたものの、そこから歯車が狂い出す。後半4分にMFの藤田泰成が退場となり、10名でリードを守ることに。残り20分となったところでアビスパはオリンピック代表の候補、山下芳輝のゴールで同点。87分には名古屋のブラジル人監督ジョアン・カルロスはスコットランド人の審判、レスリー・モットラムから退場を言い渡される。
 さらに延長10分にはDFの飯嶋寿久が得点機会のファールで退場となり、山下がPKスポットから2点目を決めて、アビスパに勝利をもたらした。
 天皇杯勝者のグランパスは優勝候補とみなされていたが、今では降格を逃れるためにポイントを稼がなければならない。  順位表のもう一端では、ジュビロがセレッソ大阪を破り、首位に踊り出た。日本がニュージーランドを4-0で破った3日前のU-23の国際試合で、2得点を挙げた若きストライカー高原直泰が、ここでも2得点をたたき出した。強烈なヘッドと、エリア端からの左足のミドルシュートだ。ジュビロの残り1ゴールは、奥大介が決めた。後半に入ってアウェーのセレッソ大阪のキャプテン森島寛晃が先制点を挙げた後だった。
 ジュビロはこれで勝ち点9とし、勝ち点8で並ぶFC東京、清水エスパルス、鹿島アントラーズから頭ひとつ抜け出した。  今季J2から昇格したFC東京は、アウェイの柏レイソル戦で、トップリーグにおける初黒星。延長に入って、韓国のW杯出場のベテラン、洪明甫がまるでハンドボールのようにボールを叩き込んだ。
 エスパルスはブラジル人のアレックスのヘッドで、ガンバ大阪にアウェーで1-0の勝利。彼は2002年W杯でプレーするために日本国籍を取得することになりそうだ。
 鹿島アントラーズはブラジルのW杯優勝メンバーベベットの初ゴールがあったものの、国立で横浜F・マリノスに3-2で敗戦。彼は頭に怪我を負いながらプレーした。
 その他、ジェフはアウェーでヴェルディ川崎に1-0の勝利。サンフレッチェ広島は京都パープルサンガをホームで2-0と退け、昨シーズンのJ2チャンピオン川崎フロンターレは、アウェーのヴィッセル戦でJ1での初勝利を上げた。