by ジェレミー・ウォーカー
東京(2000年5月7日)
週末の日本サッカー界には、多くの驚きが駆け巡った。
ジュビロ磐田のホームでの敗北。
清水エスパルスの完敗。
横浜F・マリノスは苦しみながらも京都パープルサンガを下し、首位
に返り咲いた。
しかし何と言っても最大の驚きは日曜日、J2で独走を続ける浦和レッズが今季初黒星を喫したことだ。
日本随一のサポーターに支えられ、三菱自動車から多額の出資を受ける浦和レッズは、J2で8連勝の好スタートを切った。
だが山形県総合運動公園陸上競技場で行われたモンテディオとの一戦で、連勝はストップ。延長戦突入かという試合終了間際、モンテディオFW
真下佐登史にゴールを許し、レッズは0―1で敗戦した。
W杯メンバーの小野伸二でさえも、浦和を救うことはできなかった。足首の手術から復帰した小野は、代表経験を持つ岡野雅行とハーフタイム時に交代。しかしレッズには依然として、モンテディオを攻め崩す技術が欠けたままであった。
レッズを一目見ようと山形に詰め掛けた観衆は、大入りとなる11,671人。これは平均入場者数の2倍の数字である。
レッズは敗れたものの、9試合を消化して勝ち点23で首位をキープ。4ポイント差で2位
につけるは、10試合消化で勝ち点19の大分トリニータだ。 同じく勝ち点19で3位
の大宮アルディージャは、今季10試合目となる4位のコンサドーレ札幌戦を、月曜の夜にホームで行う。
話をJ1に戻すと、開始20分で日本代表の三浦淳宏と松田直樹がゴールを挙げた横浜F・マリノスが、京都パープルサンガに2―1で勝利。 95年に一度優勝経験を持つマリノスは、11試合を消化して勝ち点21で
16チーム中首位に立った。
ジュビロ磐田は鹿島アントラーズにホームで2―3と敗れ、10試合消化の勝ち点20で2位
。柳沢敦、名良橋晃の得点でアントラーズが突き放せば、ジュビロはキャプテン中山雅史の2度のゴールで追いすがる展開。延長に入りジュビロは
PKを獲得するが、アントラーズGK高桑大二朗がこれを物の見事にセーブ。結局このミスが大きく響き、アントラーズが五輪代表本山雅志のVゴールで勝利を収めた。
好調を維持するセレッソ大阪は、キャプテン森島寛晃の今季10個目のゴールでサンフレッチェ広島を下した。セレッソは11試合で勝ち点20の3位
につけ、得失点差でFC東京を上回っている。
昇格チーム同士の激突となった一戦は、東京が川崎フロンターレに2―1
で勝利。決勝点は、ツゥットの狙い澄ましたヘディングシュートから生まれた。 ブラジル人FWツゥットは、昨季J2で優勝を飾ったフロンターレのキーマンの一人。今季は一年の期限付き移籍で東京でプレーしている。
清水エスパルスは福岡戦に勝てば首位という状況下、GK真田雅則のらしからぬ
躊躇を見せたプレーなどで0―3の敗戦、首位はお預けとなった。
16チーム中最下位には、11試合で3ポイントしか挙げられない京都。しかし加茂周監督は、1―2と横浜戦を落とした後も辞任の意思はないとしている。1つ上の15位
は、勝ち点7のフロンターレ。
|