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Vital(ビタウ)のゴールでvital(貴重)な勝利 (J1)

By ジェレミー・ウォーカー

東京
(2000年7月16日)

 F・マリノスに次ぐ2位につけ、ファーストステージを盛り上げたセレッソに負けじと、同じ大阪勢のガンバがセカンドステージの台風の目にならんとしている。
 リーグ15試合中の4節終了時点で、最大限の勝ち点12を挙げているのは、アントラーズとガンバだけなのだ。

 セレッソとの15日の大阪ダービーでは、残り5分でMFビタウが挙げたゴールを守りきっており、この1勝はあらゆる意味で大きな勝利となった。
 日本第2の都市・大阪郊外に位置し、ワールドカップ開催会場の一つである長居スタジアムで行われたダービーは、今節最高の入りとなる19,258人の観衆を集めたが、ホームのセレッソサポーターにとっては悲劇の再現となってしまった。
 あれはおよそ2ヶ月前のこと。2部降格の危機に瀕するフロンターレを倒せば優勝の決まったファーストステージ最終節、セレッソは延長の末に1―2で敗れ、土壇場でF・マリノスに賜杯をさらわれるという辛酸をなめた。
 そして現在のセカンドステージでは、ガンバがライバルのセレッソに水をあけた感がある。
 セレッソ戦の勝利はイレブンにとって、残り試合を戦う上で心理的な高揚を与えるものとなった。ガンバはゴール数の差で首位を譲ってはいるが、勝ち点で並ぶアントラーズを追走している。

 そのアントラーズは、途中出場した本山雅志の好パフォーマンスで、国立でのヴェルディ戦を2−0で物にしている。
 日本代表監督のフィリップ・トルシエをして、「日本のライアン・ギッグス」と言わしめた21歳の左ウイング本山が、2ゴールをマーク。マンチェスター・ユナイテッドのギッグス本人もこの活躍に、気が悪かろうはずがない。
 0―0とこう着状態の70分にピッチに立つと、77分に均衡を破る。平瀬智行からショートパスを受け、ドリブルでディフェンス陣を切り裂き左足で放ったシュートは、密集のペナルティーエリアを抜けてネットに突き刺さった。
 圧巻だったのは2点目。同点に追いつかんと前がかりになるヴェルディの隙をつき、ロングボールに反応すると、2人のディフェンダーを振り切って、遠い側のゴール隅にとどめの一撃が吸い込まれて行った。
 その勢いでピッチに転倒した本山は、すぐに立ち上がるとコーナーフラッグ付近でイレブンの祝福を受けた。  わずか1年とちょっとにしてユース代表からフル代表へと上り詰めた本山だが、この日の殊勲にいたって冷静に振舞う。 「ちょうどいい時に、いい場所にいただけ。誰だって決められますよ」と控えめに話し、さらに昼間のゲームでFC東京がエスパルスを2−0で下し、その結果東京に2ポイント差をつけられたことにも触れた。 「これ(FC東京の勝利)で負けられなくなった。2得点より、チームが勝ったことのほうがうれしい」  アントラーズとガンバが勝ち点12で、3位に同11のFC東京となっている。

 香川県の丸亀競技場での開催ながら、東京のホーム扱いとなった東京―エスパルス戦。ペリマン率いる昨年度セカンドステージ覇者・エスパルスはあまりに緩慢で、東京の素早い動きに着いてゆけない。
 東京は21分に小池知己のロングシュートで先制すると、70分には途中出場・喜名の右サイドからのクロスに、ブラジル人FWのアマラオが合わせて完勝した。  エスパルスはここまで全く期待外れの出来で、4節を経過して1勝しか挙げられていない。チャンピオンシップでのF・マリノスへの挑戦権を得るためには、残り11試合で1敗しかできないとペリマンは読んでおり、苦しくなった。

 サンフレッチェはアウェーでF・マリノスに2−4で敗れたものの、勝ち点7で4位をキープ。この試合で、韓国代表の柳想鉄が2ゴールを挙げている。
 その後には、ディフェンディングチャンピオンのジュビロ、セレッソ、アビスパ、F・マリノスの4チームが勝ち点6で並ぶ。

 ファースト・セカンド両ステージでの勝ち点を合計し、下位2クラブが2部転落となる。
 昨年度2部王者のフロンターレだが、開幕から4連敗を喫し、勝ち点わずかに10で残留は非常に厳しくなっている。
 同12のサンガは、すでにセカンドステージだけで5ポイント稼いでおり、16日もアウェーで3―2とアビスパを振り切っている。アビスパは2人の退場者を出 し9人で粘ったが、キャプテンを務めるカズの延長Vゴールで力尽きた。
 それでも勝ち点21のアビスパは、安全圏の14位。サンガとは9の差が開いている。
 ヴィッセル神戸もセカンドステージ未勝利で、勝ち点は22から動かずも、11試合を残しサンガに10ポイント差がついている。